投資の作戦を試してみた!ドンチャン戦略でSOLを取引した結果と反省会
今回は、仮想通貨の「SOL」という銘柄で、ある作戦を試してみました。値段がすごく上がったり、すごく下がったりした後に、「きっと元の値段のあたりに戻るだろう」と予想して取引する方法です。でも、結果は残念ながら大失敗…。お金がほとんどなくなってしまいました。どうして失敗しちゃったのか、この失敗から何を学べるのかを、みんなにも分かるように説明しますね。
導入と前提条件
今回は、仮想通貨の「SOL」という銘柄で、ある作戦を試してみました。値段がすごく上がったり、すごく下がったりした後に、「きっと元の値段のあたりに戻るだろう」と予想して取引する方法です。でも、結果は残念ながら大失敗…。お金がほとんどなくなってしまいました。どうして失敗しちゃったのか、この失敗から何を学べるのかを、みんなにも分かるように説明しますね。
【検証】戦略のバックテスト概要
- 戦略名: Donchian Mean Reversion を使用したトレンド追従戦略
- 対象銘柄: SOL/USDT
- 時間足: 5m
- 期間: 2024-08-15〜2025-08-25(374日間)
- 初期資金: $10,000
- 手数料・スリッページ: 0.1% / 0.1%
- 取引所: binance
Donchian Mean Reversion の理論的背景
この作戦の元になっているのは、「平均に戻る」という考え方です。これは、物の値段がすごく上がったり下がったりしても、時間が経つとだいたい真ん中くらいの「平均的な値段」に戻ってくることが多い、という考えです。例えば、テストでたまたま100点を取ったり、すごく悪い点を取ったりしたあと、次のテストでは自分の平均点くらいに戻ることが多いですよね。そんなイメージです。値段が大きく動いたら「ちょっとやりすぎだな」と考えて、反対の方向に値段が戻ってくることを期待して取引するんです。
具体的な売買ルール(今回の検証)
エントリー条件
- 値段が、過去20回分の動きの中で一番安かった値段よりもさらに安くなったら、『買う』チャンスと考えます。
- 値段が、過去20回分の動きの中で一番高かった値段よりもさらに高くなったら、『売る』チャンスと考えます。
エグジット条件
- 『買い』で取引を始めたら、値段が上がって利益が出たタイミングか、これ以上損が大きくならないうちに取引をやめます。
- 『売り』で取引を始めたら、値段が下がって利益が出たタイミングか、これ以上損が大きくならないうちに取引をやめます。
リスク管理
大きな損をしないためには、「これ以上損したら絶対にやめる」というラインをあらかじめ決めておくことがとても大切です。でも、今回のチャレンジでは、この「損を止める」ルールがうまく働きませんでした。損が大きくなりそうだったら、すぐに取引をやめる勇気が大事なんです。
再現手順(HowTo)
- Python/依存(ccxt, pandas, ta)をインストール
- ccxtでSOL/USDTのOHLCVを取得して前処理
- 『Donchian Mean Reversion』に必要な指標を算出(ta 等)
- 閾値・クロス条件から売買シグナルを生成
- 手数料・スリッページを加味して検証・評価
【結果】パフォーマンス
価格の推移
資産の推移
パフォーマンス指標
指標 | 値 |
---|---|
総トレード数 | 1814回 |
勝率 | 43.66% |
平均利益 | 0.51% |
平均損失 | -1.08% |
期待値 | -0.38% |
プロフィットファクター | 0.34 |
最大ドローダウン | 99.92% |
最終リターン | -99.92% |
シャープレシオ | -0.52 |
HODL(Buy&Hold) | 43.68% |
HODL戦略との比較
実装コード(Python)
"""
Donchian Mean Reversion
ドンチャン上/下限タッチ後の平均回帰を狙うのだ。
"""
import pandas as pd
def calculate_donchian_reversion_signals(df: pd.DataFrame, period: int = 20) -> pd.DataFrame:
out = df.copy()
highest = out['high'].rolling(period).max()
lowest = out['low'].rolling(period).min()
out['is_buy'] = out['low'] <= lowest
out['is_sell'] = out['high'] >= highest
return out
なぜこの結果になったのか(3つの理由)
- 11年間で1814回も取引にチャレンジしました。でも、勝てたのは半分以下の約44%だけでした。そのため、最終的にはお金がほとんど全部なくなってしまいました(-99.92%)。この作戦は、そのときの市場の動きに合っていなかったようです。
- 2「プロフィットファクター」という成績表があるんですが、これが1よりずっと小さい0.34でした。これは、もうかったお金よりも、損したお金の方がずっと多かった、ということを意味します。たくさん取引したのに、小さな損が積み重なって、大きな損になってしまったんですね。
- 3「最大ドローダウン」は、お金が一番減ってしまったときの割合のことです。これが99.92%ということは、元手のお金がほとんどゼロになってしまったということです。この作戦がすごく危険で、大失敗だったことを示しています。何もしないで、ただ持っているだけのほうが、まだマシだったくらい悪い結果でした。
この結果から学べる3つの教訓
- 1頭の中で考えたカッコいい作戦でも、実際の取引でうまくいくとは限らない、ということがよく分かりました。特に、値段の動きが激しい仮想通貨の世界では、作戦と市場の相性がとても大事なんです。
- 2たくさん取引すればもうかる、というわけではないことも学びました。何回もチャレンジしても、負けが多ければ損はどんどん大きくなってしまいます。勝率だけじゃなくて、1回勝ったときにどれだけ大きくもうけられるか、という点もすごく大切です。
- 3損をしないように管理すること(リスク管理)が、どれだけ大事か、身にしみて分かりました。お金がほとんどなくなってしまったのは、「これ以上損したらやめる」というルールが全然うまく働かなかったからです。「損は小さく、利益は大きく」という大原則を守ることが本当に大切です。
リスク管理の具体的手法
取引量の決め方
1回の取引に使うお金は、持っているお金全部じゃなくて、ほんの少し(例えば100分の1とか)だけにします。そうすれば、もし負けても、大ケガにはなりません。
損失が大きくなったときの対処法
もし持っているお金が10%のように、決めた割合以上減ってしまったら、一度全部の取引をお休みします。そして、作戦が本当に正しいのか、冷静に考え直す時間を作ります。
資金管理の方法
投資に使うお金は、なくなっても生活に困らない「余裕のあるお金」だけにしましょう。おこづかいの範囲でやるのが基本です。もしもうかったら、そのお金を全部次の取引に使うんじゃなくて、一部は貯金するなど、安全な場所に移しておくのが賢いやり方です。
改良案の具体的提案
- 作戦で使った「過去20回分」という期間を変えてみる。もっと短くしたり、長くしたりして、市場の様子に合わせて工夫する必要があるかもしれません。
- 「値段は平均に戻る」と考えるだけでなく、値段が一方向にどんどん進み続ける「トレンド」という状態にも対応できるように、他の作戦と組み合わせるのもいいかもしれません。例えば、すごい勢いで値段が上がっているときは、「下がるのを待つ」んじゃなくて、その勢いに乗っかって「買う」作戦に変える、といった感じです。
- 「損切り(これ以上損しないように、あきらめて売ること)」のルールをもっと厳しくして、気持ちに流されずに、機械のように実行できるようにすることが大事です。逆に、利益が出たときに、欲張らずにちゃんと利益を確定させる(利確する)ルールも、もっと工夫しないといけませんね。
実用性の向上(運用上の注意)
- いきなり本番で試すのは危険です。まず、過去のデータを使って「もしこの作戦でやっていたら、どうなっていたかな?」という練習(シミュレーション)をしてみましょう。
- 本当のお金を使う前に、すごく少ない金額で試したり、ゲームみたいにお金を使わずに練習できる「デモトレード」でたくさん練習したりすることが大切です。
- 「やったー!」とか「くやしい!」という気持ちに流されないように、自分で決めたルールをしっかり守って、ロボットみたいに淡々と取引するのが成功のコツです。
検証の透明性と信頼性
- データの出所: このお話は、過去の「SOL」という仮想通貨の5分ごとの値段のデータ(2024年8月15日から2025年8月25日まで)を使って調べた結果に基づいています。
- 検証のやり方: この成績は、パソコンのプログラムを使って、過去のデータで「もしこの作戦をやっていたらどうなったか」を試してみた(バックテストと言います)結果です。
- コード: 作戦を計算するためのプログラムのヒントはありますが、全自動で取引したり、詳しく調べたりするための完璧なシステムは公開されていません。
- 注意事項: これは、「こうすれば絶対もうかるよ」というアドバイスではありません。昔うまくいったからといって、未来もうまくいくとは限りません。仮想通貨の取引は、とても危険が大きいです。自分自身の判断と責任で、チャレンジしてくださいね。