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投資の作戦を試してみた!ドンチャン戦略でSOLを取引した結果と反省会

今回は、仮想通貨の「SOL」という銘柄で、ある作戦を試してみました。値段がすごく上がったり、すごく下がったりした後に、「きっと元の値段のあたりに戻るだろう」と予想して取引する方法です。でも、結果は残念ながら大失敗…。お金がほとんどなくなってしまいました。どうして失敗しちゃったのか、この失敗から何を学べるのかを、みんなにも分かるように説明しますね。

取引数
1814
勝率
43.66%
最終リターン
-99.92%
最大DD
99.92%

導入と前提条件

今回は、仮想通貨の「SOL」という銘柄で、ある作戦を試してみました。値段がすごく上がったり、すごく下がったりした後に、「きっと元の値段のあたりに戻るだろう」と予想して取引する方法です。でも、結果は残念ながら大失敗…。お金がほとんどなくなってしまいました。どうして失敗しちゃったのか、この失敗から何を学べるのかを、みんなにも分かるように説明しますね。

【検証】戦略のバックテスト概要

  • 戦略名: Donchian Mean Reversion を使用したトレンド追従戦略
  • 対象銘柄: SOL/USDT
  • 時間足: 5m
  • 期間: 2024-08-15〜2025-08-25(374日間)
  • 初期資金: $10,000
  • 手数料・スリッページ: 0.1% / 0.1%
  • 取引所: binance

Donchian Mean Reversion の理論的背景

この作戦の元になっているのは、「平均に戻る」という考え方です。これは、物の値段がすごく上がったり下がったりしても、時間が経つとだいたい真ん中くらいの「平均的な値段」に戻ってくることが多い、という考えです。例えば、テストでたまたま100点を取ったり、すごく悪い点を取ったりしたあと、次のテストでは自分の平均点くらいに戻ることが多いですよね。そんなイメージです。値段が大きく動いたら「ちょっとやりすぎだな」と考えて、反対の方向に値段が戻ってくることを期待して取引するんです。

具体的な売買ルール(今回の検証)

エントリー条件

  • 値段が、過去20回分の動きの中で一番安かった値段よりもさらに安くなったら、『買う』チャンスと考えます。
  • 値段が、過去20回分の動きの中で一番高かった値段よりもさらに高くなったら、『売る』チャンスと考えます。

エグジット条件

  • 『買い』で取引を始めたら、値段が上がって利益が出たタイミングか、これ以上損が大きくならないうちに取引をやめます。
  • 『売り』で取引を始めたら、値段が下がって利益が出たタイミングか、これ以上損が大きくならないうちに取引をやめます。

リスク管理

大きな損をしないためには、「これ以上損したら絶対にやめる」というラインをあらかじめ決めておくことがとても大切です。でも、今回のチャレンジでは、この「損を止める」ルールがうまく働きませんでした。損が大きくなりそうだったら、すぐに取引をやめる勇気が大事なんです。

再現手順(HowTo)

  1. Python/依存(ccxt, pandas, ta)をインストール
  2. ccxtでSOL/USDTのOHLCVを取得して前処理
  3. 『Donchian Mean Reversion』に必要な指標を算出(ta 等)
  4. 閾値・クロス条件から売買シグナルを生成
  5. 手数料・スリッページを加味して検証・評価

【結果】パフォーマンス

価格の推移

価格推移

資産の推移

資産推移

パフォーマンス指標

指標
総トレード数1814回
勝率43.66%
平均利益0.51%
平均損失-1.08%
期待値-0.38%
プロフィットファクター0.34
最大ドローダウン99.92%
最終リターン-99.92%
シャープレシオ-0.52
HODL(Buy&Hold)43.68%

HODL戦略との比較

HODL戦略との比較

実装コード(Python)

strategy.py
"""
Donchian Mean Reversion
ドンチャン上/下限タッチ後の平均回帰を狙うのだ。
"""
import pandas as pd


def calculate_donchian_reversion_signals(df: pd.DataFrame, period: int = 20) -> pd.DataFrame:
    out = df.copy()
    highest = out['high'].rolling(period).max()
    lowest = out['low'].rolling(period).min()
    out['is_buy'] = out['low'] <= lowest
    out['is_sell'] = out['high'] >= highest
    return out

なぜこの結果になったのか(3つの理由)

  1. 11年間で1814回も取引にチャレンジしました。でも、勝てたのは半分以下の約44%だけでした。そのため、最終的にはお金がほとんど全部なくなってしまいました(-99.92%)。この作戦は、そのときの市場の動きに合っていなかったようです。
  2. 2「プロフィットファクター」という成績表があるんですが、これが1よりずっと小さい0.34でした。これは、もうかったお金よりも、損したお金の方がずっと多かった、ということを意味します。たくさん取引したのに、小さな損が積み重なって、大きな損になってしまったんですね。
  3. 3「最大ドローダウン」は、お金が一番減ってしまったときの割合のことです。これが99.92%ということは、元手のお金がほとんどゼロになってしまったということです。この作戦がすごく危険で、大失敗だったことを示しています。何もしないで、ただ持っているだけのほうが、まだマシだったくらい悪い結果でした。

この結果から学べる3つの教訓

  1. 1頭の中で考えたカッコいい作戦でも、実際の取引でうまくいくとは限らない、ということがよく分かりました。特に、値段の動きが激しい仮想通貨の世界では、作戦と市場の相性がとても大事なんです。
  2. 2たくさん取引すればもうかる、というわけではないことも学びました。何回もチャレンジしても、負けが多ければ損はどんどん大きくなってしまいます。勝率だけじゃなくて、1回勝ったときにどれだけ大きくもうけられるか、という点もすごく大切です。
  3. 3損をしないように管理すること(リスク管理)が、どれだけ大事か、身にしみて分かりました。お金がほとんどなくなってしまったのは、「これ以上損したらやめる」というルールが全然うまく働かなかったからです。「損は小さく、利益は大きく」という大原則を守ることが本当に大切です。

リスク管理の具体的手法

取引量の決め方

1回の取引に使うお金は、持っているお金全部じゃなくて、ほんの少し(例えば100分の1とか)だけにします。そうすれば、もし負けても、大ケガにはなりません。

損失が大きくなったときの対処法

もし持っているお金が10%のように、決めた割合以上減ってしまったら、一度全部の取引をお休みします。そして、作戦が本当に正しいのか、冷静に考え直す時間を作ります。

資金管理の方法

投資に使うお金は、なくなっても生活に困らない「余裕のあるお金」だけにしましょう。おこづかいの範囲でやるのが基本です。もしもうかったら、そのお金を全部次の取引に使うんじゃなくて、一部は貯金するなど、安全な場所に移しておくのが賢いやり方です。

改良案の具体的提案

  • 作戦で使った「過去20回分」という期間を変えてみる。もっと短くしたり、長くしたりして、市場の様子に合わせて工夫する必要があるかもしれません。
  • 「値段は平均に戻る」と考えるだけでなく、値段が一方向にどんどん進み続ける「トレンド」という状態にも対応できるように、他の作戦と組み合わせるのもいいかもしれません。例えば、すごい勢いで値段が上がっているときは、「下がるのを待つ」んじゃなくて、その勢いに乗っかって「買う」作戦に変える、といった感じです。
  • 「損切り(これ以上損しないように、あきらめて売ること)」のルールをもっと厳しくして、気持ちに流されずに、機械のように実行できるようにすることが大事です。逆に、利益が出たときに、欲張らずにちゃんと利益を確定させる(利確する)ルールも、もっと工夫しないといけませんね。

実用性の向上(運用上の注意)

  • いきなり本番で試すのは危険です。まず、過去のデータを使って「もしこの作戦でやっていたら、どうなっていたかな?」という練習(シミュレーション)をしてみましょう。
  • 本当のお金を使う前に、すごく少ない金額で試したり、ゲームみたいにお金を使わずに練習できる「デモトレード」でたくさん練習したりすることが大切です。
  • 「やったー!」とか「くやしい!」という気持ちに流されないように、自分で決めたルールをしっかり守って、ロボットみたいに淡々と取引するのが成功のコツです。

検証の透明性と信頼性

  • データの出所: このお話は、過去の「SOL」という仮想通貨の5分ごとの値段のデータ(2024年8月15日から2025年8月25日まで)を使って調べた結果に基づいています。
  • 検証のやり方: この成績は、パソコンのプログラムを使って、過去のデータで「もしこの作戦をやっていたらどうなったか」を試してみた(バックテストと言います)結果です。
  • コード: 作戦を計算するためのプログラムのヒントはありますが、全自動で取引したり、詳しく調べたりするための完璧なシステムは公開されていません。
  • 注意事項: これは、「こうすれば絶対もうかるよ」というアドバイスではありません。昔うまくいったからといって、未来もうまくいくとは限りません。仮想通貨の取引は、とても危険が大きいです。自分自身の判断と責任で、チャレンジしてくださいね。

よくある質問

Q.「ドンチャン」って何のこと?

A.「ドンチャン」っていうのは、この作戦を考えた人の名前なんだ。過去の一定期間の中で「一番高かった値段」と「一番安かった値段」のラインをチェックする方法のことだよ。

Q.「平均に戻る」って、どういう意味?

A.値段がすごく上がったり下がったりしても、結局はいつもの「平均」くらいの値段に戻ってくることが多い、っていう考え方のことだよ。例えば、輪ゴムをびよーんと伸ばしても、手を離せば元に戻るでしょう?そんなイメージかな。

Q.勝てる確率が低くても、もうけることはできるの?

A.うん、できることもあるよ! たとえ10回中3回しか勝てなくても、その3回でめちゃくちゃ大きくもうけて、負けた7回の小さな損を全部合わせてもおつりがくるなら、全体ではプラスになるんだ。でも今回の作戦は、勝てる確率も低いし、1回の勝ちも小さかったからダメだったんだ。

Q.「最大DD」って、どういう意味?

A.「最大DD」は「最大ドローダウン」のことで、お財布の中のお金が一番減っちゃったときに、どれくらいの割合で減ったかを示す数字だよ。今回は99.92%だから、10000円あったお財布が8円になっちゃった、っていうくらい恐ろしい結果だったんだ。

Q.この作戦、自分のお金で試しても大丈夫?

A.このレポートの結果を見る限り、このまま本物のお金で試すのは絶対にやめたほうがいいよ。すごく危険! もし試すなら、まずはお金のかからない練習用の「デモトレード」でやってみたり、もっと安全な作戦から勉強したりするのがオススメだよ。

Q.検証に使用した期間と時間足は?

A.5m足で検証しました。期間は記事内の概要をご確認ください。

Q.最終リターンと最大ドローダウンは?

A.最終リターンは-99.92%、最大DDは99.92%です。

Q.勝率やPFはどの程度?

A.勝率は43.66%、プロフィットファクターは0.34です。

Q.HODLとの比較結果は?

A.HODLは43.68%でした。記事内の比較表をご覧ください。

Q.手数料やスリッページは考慮済み?

A.はい。バックテスト設定の手数料・スリッページを損益に反映しています。

Q.市場環境はトレンド/レンジどちらに近かった?

A.期間中はトレンド優勢と推測されます。

Q.この戦略は初心者でも扱える?

A.基礎的な指標と検証環境の知識があれば扱えます。まずは少額・デモから。

Q.推奨のリスク管理は?

A.最大DDを踏まえた損切り・ポジションサイジングと、システム停止基準の設定を推奨します。

Q.将来の結果は期待できる?

A.過去の結果は将来を保証しません。市場環境やパラメータ適合性に大きく依存します。

Q.改良の方向性は?

A.トレンド・ボラティリティのフィルター併用、パラメータの再最適化、取引頻度の制御を検討してください。

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