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ビットコイン売買チャレンジ!「QStick作戦」の結果はどうだった?

この作戦は、ビットコインの1時間ごとの値段の動きを見て、売り買いのタイミングを探す方法です。「値上がりの勢い」が強いときに買って、弱まったときに売る、というシンプルな考え方なんですよ。2024年7月から約1年間、この作戦を試したらどうなったか、結果を見ていきましょう!

取引数
753
勝率
17.93%
最終リターン
-93.13%
最大DD
93.25%

導入と前提条件

この作戦は、ビットコインの1時間ごとの値段の動きを見て、売り買いのタイミングを探す方法です。「値上がりの勢い」が強いときに買って、弱まったときに売る、というシンプルな考え方なんですよ。2024年7月から約1年間、この作戦を試したらどうなったか、結果を見ていきましょう!

【検証】戦略のバックテスト概要

  • 戦略名: QStick を使用したトレンド追従戦略
  • 対象銘柄: BTC/USDT
  • 時間足: 1h
  • 期間: 2024-07-21〜2025-08-25(399日間)
  • 初期資金: $10,000
  • 手数料・スリッページ: 0.1% / 0.1%
  • 取引所: binance

QStick の理論的背景

この作戦が注目しているのは、値段が動く「パワー」です。メーターの点数がどんどん上がっていれば、「値段が元気に上がっているサイン」と考えられます。逆に、点数が下がってマイナスになったら、「パワーがなくなって、値段が下がりそう」と判断します。このパワーの変化の瞬間を見つけて、うまく波に乗ろうというのが狙いです。メーターがプラスとマイナスを行ったり来たりする瞬間が、大事なポイントになります。

具体的な売買ルール(今回の検証)

エントリー条件

  • 「値上がりの勢いメーター」が、マイナスの点数からプラスの点数に変わったとき(買いの合図)

エグジット条件

  • 「値上がりの勢いメーター」が、プラスの点数からマイナスの点数に変わったとき(売りの合図)

リスク管理

この作戦で大切なのが、「損切り」という考え方です。もし予想と反対に値段が動いて損が出そうになったら、大きな損になる前に取引をやめるルールのことです。また、いきなり大きなお金を使わずに、少しのお金で試してみることも大事ですよ。

再現手順(HowTo)

  1. Python/依存(ccxt, pandas, ta)をインストール
  2. ccxtでBTC/USDTのOHLCVを取得して前処理
  3. 『QStick』に必要な指標を算出(ta 等)
  4. 閾値・クロス条件から売買シグナルを生成
  5. 手数料・スリッページを加味して検証・評価

【結果】パフォーマンス

価格の推移

価格推移

資産の推移

資産推移

パフォーマンス指標

指標
総トレード数753回
勝率17.93%
平均利益1.67%
平均損失-0.79%
期待値-0.35%
プロフィットファクター0.48
最大ドローダウン93.25%
最終リターン-93.13%
シャープレシオ-1.13
HODL(Buy&Hold)69.08%

HODL戦略との比較

HODL戦略との比較

実装コード(Python)

strategy.py
"""
QStick Signal
QStick = SMA(close - open) のゼロクロスで判定するのだ。
"""
import pandas as pd


def calculate_qstick_signals(df: pd.DataFrame, period: int = 10) -> pd.DataFrame:
    out = df.copy()
    q = (out['close'] - out['open']).rolling(period).mean()
    prev = q.shift(1)
    out['is_buy'] = (q > 0) & (prev <= 0)
    out['is_sell'] = (q < 0) & (prev >= 0)
    out['qstick'] = q
    return out

なぜこの結果になったのか(3つの理由)

  1. 1テスト期間中、売り買いの回数が753回もあって、とても頻繁に取引が行われたことがわかります。
  2. 2100回取引したら、勝てたのは18回くらい(勝率17.93%)で、残念ながら負けてしまうことが多かったようです。
  3. 3儲けたお金の合計と、損したお金の合計を比べると(PF)、損したお金の方が2倍以上も多かったことを示しています。

この結果から学べる3つの教訓

  1. 1値段の「勢い」だけで売り買いのタイミングを決めるのは、思ったより難しい場合があるということがわかりました。
  2. 2勝つ回数が少なくても、一回でとても大きく勝てれば作戦は成功することもありますが、今回はそうはなりませんでした。
  3. 3たくさん取引をしても、一回一回の取引の期待がマイナスだと、続ければ続けるほどお金が減ってしまうということを学びました。

リスク管理の具体的手法

取引量の決め方

1回の取引で使うお金は、持っているお金全体のほんの一部にしましょう。例えば、10万円持っていたら、1回に使うのは1000円や2000円くらいにすると安心です。

損失が大きくなったときの対処法

もし負けが続いて、持っているお金が大きく減ってしまったら(最大DDが大きくなったら)、いったん取引をお休みして、作戦をもう一度考え直すことが大切です。

資金管理の方法

1回の取引で「もし負けても、この金額まで」という上限を決めておきます。そうすれば、一度に全部のお金を失ってしまうような危険を避けられます。

改良案の具体的提案

  • 「勢い」だけじゃなく、他の情報(例えば、値段がどれくらい激しく動くかを示す道具など)も組み合わせて、もっと良いタイミングを探してみる。
  • 「ここまで損をしたら絶対にやめる」という損切りルールを、もっと厳しく決めて守るようにする。
  • 売り買いのタイミングだけでなく、市場全体の雰囲気(例えば、みんなが強気ムードか、弱気ムードかなど)も考えてみる。

実用性の向上(運用上の注意)

  • この作戦は勢いの変化を見るものなので、値段があまり動かない、おとなしい時間帯では、うまく働かないかもしれません。
  • テストの結果を見ると、なかなか勝つのが難しい作戦なので、もし試すなら「損切り」のルールは絶対に守ることがとても重要です。
  • 実は、ただビットコインを「ずっと持っておく」だけの方が、この作戦より結果が良かったんです。この作戦で利益を出すには、もっと工夫が必要みたいですね。

検証の透明性と信頼性

  • データの出所: この分析は、提供されたデータを使って行われました。
  • 検証のやり方: 過去のビットコインのデータを使って、この「QStick作戦」がどれくらいうまくいくかをテストしました。
  • コード: この作戦を計算するためのコンピュータープログラム(コード)は、見ることができるようになっています。
  • 注意事項: これは昔のデータを使ったテスト結果なので、将来も同じようにお金が増えることを保証するものではありません。投資は、自分の判断と責任で行いましょう。

よくある質問

Q.QStickって、何のこと?

A.「値上がりの勢いメーター」のことだよ。1時間ごとの値上がりや値下がりを、最近10時間分くらいで平均した点数みたいなものなんだ。

Q.勝率が低いって、どういうこと?

A.取引した回数のうち、利益が出た取引の割合が低いってことだよ。今回の作戦だと、10回やったら、利益が出たのは2回もなかった、というくらいだね。

Q.PFって何? 1より小さいとダメなの?

A.「儲けたお金の合計」を「損したお金の合計」で割った数字のことだよ。もし1より小さいと、儲けた金額よりも損した金額の方が多かった、ということになるんだ。

Q.最大DDって、一番損した金額のこと?

A.一番お金持ちだった時から、一番お金が減ってしまった時までの「減った割合」のことだよ。資産が93%も減ってしまった瞬間があった、ということなんだ。

Q.HODLって、どういう意味?

A.英語の「HOLD(持つ)」という言葉をもじったネットスラングで、売ったり買ったりしないで「ずーっと持っておく」という意味だよ。

Q.検証に使用した期間と時間足は?

A.1h足で検証しました。期間は記事内の概要をご確認ください。

Q.最終リターンと最大ドローダウンは?

A.最終リターンは-93.13%、最大DDは93.25%です。

Q.勝率やPFはどの程度?

A.勝率は17.93%、プロフィットファクターは0.48です。

Q.HODLとの比較結果は?

A.HODLは69.08%でした。記事内の比較表をご覧ください。

Q.手数料やスリッページは考慮済み?

A.はい。バックテスト設定の手数料・スリッページを損益に反映しています。

Q.市場環境はトレンド/レンジどちらに近かった?

A.期間中はトレンド優勢と推測されます。

Q.この戦略は初心者でも扱える?

A.基礎的な指標と検証環境の知識があれば扱えます。まずは少額・デモから。

Q.推奨のリスク管理は?

A.最大DDを踏まえた損切り・ポジションサイジングと、システム停止基準の設定を推奨します。

Q.将来の結果は期待できる?

A.過去の結果は将来を保証しません。市場環境やパラメータ適合性に大きく依存します。

Q.改良の方向性は?

A.トレンド・ボラティリティのフィルター併用、パラメータの再最適化、取引頻度の制御を検討してください。

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